イヤホンをつけて自転車に乗ったら違反なの?

 環境に優しく、健康にもよいため、通勤などで自転車を使うことが増えているかと思います。ただ、長時間自転車に乗っていると、飽きてしまいますよね? そんな時、イヤホンで音楽を聴きながら自転車に乗ったりしていませんか? また、最近では、スマホのナビの音声を聞くためにイヤホンをつけることもあるかもしれません。
 でも、イヤホンをつけて自転車に乗るのは問題ないのでしょうか? 本記事では、気になる自転車に乗っている時のイヤホンの使用について調べてみました。

イヤホンをつけて自転車に乗るのは違法なの?

 結論から言うと、イヤホンをつけて自転車に乗るのは違法です。2015年6月の道路交通法改正にて、以下が定められました。

車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。

第70条 安全運転の義務

具体的にイヤホンの使用が禁じられているわけではありませんが、イヤホンをつけて自転車に乗る行為は、上記の安全運転義務の違反にあたる可能性があります。

 上記の通り、国が定めている法律では、イヤホンの使用は明示的に禁止されていません。ところが、ほとんどの都道府県(佐賀県を除く全ての都道府県 ※2019年10月現在)にて、イヤホンの使用を禁止する条例が定められているため、自転車運転中のイヤホン使用は違法であると言えます

片耳のイヤホン使用もいけないの?

 イヤホンを両耳ではなく、片耳だけ使うなら周囲の音が聞こえるので、問題ないのでは? という疑問もあるかと思います。法律上で明示的に片耳でのイヤホン使用まで禁止しているのは、埼玉県、岡山県、沖縄県など一部の都道府県に止まります。ただ、片耳での使用でも安全な運転の妨げになることに違いはないため、違反になる可能性は高いです。

違反した時の罰則は?

 2015年6月の道路交通法改正にて、「自転車運転者講習制度」というものが定められましたこれはどんな制度かというと、運転免許自転車走行時に以下のような危険行為にて3年以内に違反切符を2回以上切られた人に対して自転車運転者講習への受講命令がだされます。

・信号無視
・一時不停止など
・ブレーキ不良
・歩道での運転方法違反
・並走運転
・安全運転義務違反  ←イヤホン使用が該当
・無灯火
・酒酔い
・遮断踏切立ち入り

 受講命令を受けた人は3か月以内自転車運転者講習を受講する必要があります。自転車運転者講習は、警察本部もしくは運転免許センターで受講します。その内容は、小テストや被害者及び被害者遺族の声、違反行為と危険性の疑似体験、感想文作成など盛り沢山で、トータルで3時間程みっちり再教育を受けさせられることになります。また、受講手数料として6,000円を徴収されます。

 なお、3か月以内に自転車運転者講習を受講しなかった場合、5万円以下の罰金が科されます。

まとめ

 自転車走行時のイヤホンの使用は違法行為ですのでやめましょう万が一、自転車で事故を起こした時、イヤホンが事故原因と関係なくても不利になることが想定されるため、「音量を下げているから大丈夫」というような安易な考えはしない方がよいでしょう。
 自転車に乗っている時にどうしても音楽を聴きたい! という場合、「骨伝導イヤホン」というものがあるので、こちらを使うといいです。4,000円弱で手に入ります。私は試したことはありませんが、イヤホンと違ってかさばるのがネックかなぁと思っています。機会があれば使ってみた感想も追記したいと思います。

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